Symbiosis

 高校の頃くらいに買ったCD。クラシカル音楽は幼い頃から結構聴いていたのだが、ジャズを聴き始めたのは高校生あたりからで、そのきっかけとなったのがビル・エヴァンス。クラシカル音楽を聴いていた耳にはビル・エヴァンスのピアノはなじみがよく、聴き始めてすぐに好きになった。高校生でお金もないので、CDを買うにもいつもセール品とか廉価版の物を探していたのだが、このアルバムはセールのワゴンの中で見つけた掘り出し物。おそらく今ではオークションとか中古でしか手に入りにくいと思うので、本当に掘り出し物だった。CDをかけ、曲が流れ出したしょっぱなから、田舎の高校生だった私は「オッシャレー。」と感動したものだ。この曲はクラウス・オガーマンのオーケストラとのコンチェルト風な構成になっていて、1st, 2nd movementと分かれている。1楽章は普通にかっこいいのだが、2楽章がすごい。オーケストラのロマン派を彷彿とさせるハーモニーに、ビル・エヴァンスの、ラヴェルのピアノコンチェルトを彷彿とさせる叙情的なピアノが交互に重なり、それは美しい音楽になっている。また、通奏低音(低音じゃないけど)のように流れるストリングスの上で、スケールのヴァリエーションを奏でる管楽器が楽しい。夫はジャズに非常に詳しいが、私は聞き込むところまではいっていないので、これだ!と思う曲はそれほど多くない。そんな少ない中で、このSymbiosisは一番と言ってもいいくらい、いい曲だと思う。

Symbiosis

Symbiosis