貴重なフィルム

 昨日は日本人補習校での1学期最後の授業だった。昨日の授業では、戦後日本でキリスト教の布教をされておられたモス先生という方が、当時日本で撮った写真のフィルム上映をして下さった。終戦後、マッカーサーは日本人をキリスト教に改宗させたかったという話がある。そこで布教のためにアメリカから青年たちを呼び寄せたのだそうで、モス先生はその中のお一人である。しばらく東京に滞在されて、その後現在の奥様とご結婚されて新潟に移り住み、キリスト教系の高校と大学を設立されたそうだ。私は今まで戦後の写真といえば白黒やセピア色のピントがはっきりしない写真しか見た事がなかった。それが、モス先生のフィルムは当時のアメリカから持ってこられたものなので、カラーでしかも大変に美しい。路地にて魚を七輪で焼く女性、兵隊服で作業をしている6人の男性たち、当時の小学校の様子、青山学院大学での聖書研究サークルでの様子など、今までは遠い昔のように思っていた風景が、鮮やかなフィルムのために急に身近に感じられる。これまで見て来た写真や映像記録ではなかなか感じられなかったリアリティーが、このカラーの鮮やかなフィルムでははっきりと感じられるのだ。このフィルムは大変貴重な資料であるので、もっと多くの場で公開して頂けたらどんなに良いかと思う。私にとってこのフィルム上映とモス先生のお話は、かなりの衝撃的な出来事であった。補習校終了後はいつものようにファーマーズ・マーケットで買い物をして帰宅。カフェで買ったサンドウィッチの昼食をとり、車で夫をラボに送って私もラボへ。またもやラボ全体のコンタミ問題発生のため、私は自分専用のreagentを使う事にする。この日はそのテストPCRとスクリーニング。夕方頃、ボスがやってくる。ボスは来週ハリファックスのカンファレンスに行ってしまうため、今週の結果と来週の予定について簡単に話し合う。8時頃に帰宅し、夕食作り。簡単に、ズッキーニとホウレンソウのグラタンを作る。あとは昼食の残りのサンドウィッチ。寝る前のメールチェックをしたところ、ボスの夫(アカデミック専門ビザの法律事務所を開いている弁護士)からメールが。昼間にダウンタウンでinternational student adviserと会い、私の話をしたとのこと。そして、来週の月曜日に私のビザをJ2からJ1に変える手続きをすることになり、さらに、なんと2007年から2009年までのJ1ビザと書いてある。私の契約は1年毎の更新のはずなのにと不思議に思い、質問の返信をする。翌朝帰って来たメールには、なんとすでにボスがそれまでの契約許可を出したので、ビザの期間は2007年から2009年でO.K.と書かれている。まだ2ヶ月しか働いていないのに、そんなに先まで雇ってくれると知り、本当にうれしい。そして、期待を裏切らないようにしっかり業績を上げねばと気を引き締める。さて、今日はいつものように午前中は掃除。その後、夫をラボへ送り届けて私も仕事へ。昨日の結果を見て、次の実験へ。4時過ぎにAmherstへ戻り、夫をUMASSで拾ってそのまま買い物へ。食料と雑用品を買い込む。7時頃帰宅して、夫は洗濯、私は夕食作り。今晩はハリバットとブロッコリーの煮物、ほうれん草のおひたし、冷や奴、きゅうりとラディッシュの即席漬け、デザートに桃。汗を吸収するようにソファにカバーをかけてみたので、写真を撮ってみる。