最後の夏日?

 秋も深まる今日この頃だが、ここ3日ほどは真夏のように暑かった。最高気温は30℃くらい。天気予報によるとそれも今日までで、今夜雨が通り過ぎた後にはまた秋が戻ってくるようだ。9月の末あたりから、ファーマーズ・マーケットには飾り用のカボチャが目立つ。庭先にカボチャや着古した洋服にわらを詰めた人形などを置く家もちらほら目にするようになった。今月の一番のイベントははハロウィンである。我々が渡米したのもこの頃。Amherstに到着したその夜に、夫のボスにハロウィンのパーティーに連れて行かれたのだ。良い大人たちがこぞって気合いの入った変装をしたパーティーに、アメリカに来たばかりの我々夫婦は面食らったものだった。が、今では慣れっこである。アメリカの大人はすぐにはしゃいだり、かぶり物をしたり、歌を歌いながら突然踊っちゃったりと、日本では「子供っぽいこと」とされていることを普通にやってしまう所が、私は大変に好ましく思っている。当然みんながみんなそういう人という訳ではないが、そういう天真爛漫さに気分が救われる事が多いのは事実である。ファーマーズ・マーケットに並ぶ果物や野菜も秋を感じさせる。夏に幅をきかせていたベリー類、ピーチ、ネクタリン、ズッキーニ、トマト、コーンなどに替わり、梨、りんご、カボチャ、にんじんなどが低価格で提供されるようになった。アメリカに住んでいて恋しくなるのは魚であるが、この時期はなんといってもさんまが恋しい。きっと今頃はおいしくて安いさんまがたくさん出回り始めているのだろうなと思うとちょっとしゅんとなる。しかし、最近私はグリルの美味しさを覚え始めた。台所についている大きなオーブンで焼くだけの野菜や魚や肉は絶品である。塩こしょう、しょうゆとみりん、味噌とみりんなど、いろいろ調味料の組み合わせを変えて楽しんでいる。今日はさけといか、密度の高いキャベツを購入したので、明日の夕食にはオーブンで北海道料理のちゃんちゃん焼きを作る予定。