恋人たち

 昨日の夜、オスカーの授賞式でモリコーネを見たので、お気に入りの映画音楽の紹介をしようかと思う。モリコーネも悪くないが、映画音楽ではニーノ・ロータミシェル・ルグランが好きだ。ロータといえばフェリーニヴィスコンティと思い浮かぶが、それはまたいつか。今回はルグランの「ロシュフォールの恋人たち」。「シェルブールの雨傘」のジャック・ドゥミ監督の作品で、若き日のカトリーヌ・ドヌーブフランソワーズ・ドルレアック姉妹が出演。ミュージカル映画で話の内容は単純なのだが、なにしろ音楽とダンスが楽しいし、姉妹の衣装もキュートで最高。ルグランの軽やかで洗練されたジャズが映画にぴったりあっている。サントラには映画に使用された曲だけではなく、アレンジして編成をかえた演奏も収録されている。もう一つ、ごきげんな映画音楽がある。それは、スタンリー・ドーネン監督、オードリー・ヘップバーンフレッド・アステア出演の「パリの恋人」。ストーリーは、あか抜けない女性がカメラマンに見いだされ、やがて雑誌モデルとして成功して行くと言うありふれたシンデレラストーリー。しかし、この映画もその音楽とダンス、衣装だけで十分に楽しめる。なにしろ衣装はジバンシーだし、ヘップバーンはキュートで、アステアのダンスは華麗の一言につきる。ただ気に入らないのが映画の邦題。「パリの恋人」なんかより、原題の「Funny Face」の方がよっぽどいいのに。

パリの恋人
パリの恋人
posted with amazlet on 07.02.27
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